ブームの「バスクチーズケーキ」とは? Ⅱ
INDEX
Ⅱ1.バスクチーズケーキが日本でマスメディアに登場しだしたのは
「バスクチーズケーキ」が日本でマスメディアに頻出しだしたのは2018年7月以降だ。
バスクチーズケーキ専門店「GAZTA(ガスタ)」が白金高輪に開店してからのことである。
バスクチーズケーキとネット検索すれば検索最上位に上がってくるのも、ガスタ関連の情報である。
GAZTAのオープンに伴い、ネットメディアが競うように情報をリリースした。
世界有数の美食の街「サンセバスチャン」にある人気バル「ラ・ヴィーニャ(La Viña)」の名物は、お店で焼き上げられる濃厚なチーズケーキだ。そのレシピは長らく門外不出で、その魅惑的な味に世界中のパティシエたちからも憧れられてきたという。
世界が震撼! 門外不出のサンセバスチャン名物「チーズケーキ」が世界で初めて日本上陸…フランスでパティシエール修業をしていた勝羅沙織(かつら・さおり)さんが、世界でただ一人、その『LA VINA』の厨房に入ることを許され、なんとレシピまで伝授されたというのです。
あのロケットニュースも食いついた
バスクチーズケーキとは、スペインのバスク地方で誕生したちょっと変わったスイーツのことらしい。表面には焦げ目がついていて、中はしっとり濃厚。食べ方にも特徴があるそうだ。食えばわかる! ということで、とりあえずお店へと向かった。
そして、2018年はテレビでも多くの地上波情報バラエティで紹介され、一般に人にも「バスクチーズケーキ」という名が知られるようになったのだ。
要するにサン・セバスティアンの「La Viña」の名物チーズケーキが門外不出という、GAZTAの情報サイトのスト―リーがメディア受けしたのである…
が、実はメディアが注目する前から、日本には「バスクチーズケーキ」が存在した。
Ⅱ2.日本で最初にサン・セヴァスティアンのチーズケーキを販売したのは?
日本で最初にサン・セヴァスティアンのチーズケーキに注目し販売したのは「カオリーヌ洋菓子店」だろう。
とにかくバスクの食について知りたくて、1ヶ月間レンタカーをして、フランスバスク、スペインバスクをかけめぐりました。スペインバスクでは、毎日バルを何軒もはしごし、おいしいものを探しました。そこで出会ったのが「チーズケーキ」。どうやら他店にはない、名物メニューのようです。カウンターには、約10ホールほどの焼き上げられたチーズケーキが、冷まされていました。そして、お客さんの様子を見ると、みんなチーズケーキを食べているではないか、しかもワインに合わせて。私も早速オーダーして食べてみました。すごいおいしい!わたしは帰国したら、絶対にこの味を日本のみなさんにお届けする!と決意しました。
とブログに綴り、2011年秋にオンラインショップで販売を始め、一部のスイーツマニアには、サン・セヴァスティアンのチーズケーキ「バスクチーズケーキ」が知られることになる。
サン・セバスティアンの「美食の街」というイメージは、世界各国の料理人が注目し、日本人も多く訪れるが、興味深いのは、2015年に香川県の離島、男木島の「ダモンテ商会」さんが、La Viña のチーズケーキに衝撃を受けた事をInstagramに綴っている。
なんと!、特別に厨房に入れてもらい、秘蔵レシピを教えてもらったというから、実は「GAZTA」より「ダモンテ商会」の方が、厨房に入ったのは早かったのかもしれない。
そして、お菓子の専門家の方々もLa Viña のチーズケーキに注目し、レシピ本でバスクチーズケーキを紹介。
2014年9月渡部まなみ氏著「アトリエ・タタンのチーズケーキ」にレシピ「バスクのチーズケーキ」が登場。
その後「アトリエ・タタン」で販売もしている。
2015年には「オーブン・ミトン」小嶋ルミ シェフが「La Viña 」の味を目指してつくったという「バル風焼チーズケーキ」のレシピを、富澤商店 のレシピページに公開。
お菓子、パン作りの材料・器具の専門店「富澤商店」がレシピを公開したことで、2016年以降には、カフェのメニューでも見かけるようになり、「クックパッド」でもレシピが多数登録されるようになり、バスクチーズケーキは一般にも知られるようになった。